面接では正式名称を使おう

介護士の求職活動では採用担当者の知識レベルに合わせて言葉を選ぶことが、効果的な面接対策になります。これまで働いていた介護施設で日常的に使われていた言葉が、応募先の施設でも当たり前のように通じるとは限らないからです。特に面接で、前職ではどのような仕事をしていたかを説明してください、と質問されたときは、専門的な業務を任されていた介護士ほど注意が必要になります。

たとえばひとつの施設に長く勤務していたベテラン介護士であれば、入所者の介護をするだけでなく施設を運営していくうえでの事業継続計画を作成するメンバーに選ばれることがあるかもしれません。しかしそれをアピールしたいがために施設の事業継続マネジメントを意味するBCMという言葉を面接の場で使ったとしても、採用担当者にはいまいち伝わらないこともあります。

ちなみにBCMとは、Business Continuity Managementの略称です。面接官が介護施設におけるBCMの経験者であれば略称を使ってもわかってもらえますが、様々な事業を展開しているグループ企業の場合は採用担当者に介護の専門用語が伝わらないこともあります。専門的な介護業務を担当していた経験をアピールする場合は、どのような言葉を使って話せば採用担当者に伝わるのかを面接の前に十分に検討しておきましょう。

また介護老人保健施設を略した老建や介護サービス責任者を略したサ責など、文字で読めば理解しやすいワードも話し言葉でそのまま口にすると、聞いたほうは一瞬わからなくなることがあります。このような無意識で使っていた略称を、わかりやすい正式名称に置き換えて話す練習をしておくことも効果的な面接対策だといえます。